PTQ大阪と交易所デッキ雑感

efaの帰省のついでという事もあり、タイヨーとefaとPTQ大阪に出てきた。
最近はPTQの数日前からデッキを用意することばかりで、そんなことじゃPTQを抜けられない事は重々承知なのだが仕方ない。
今回はGamedayで感触をつかんで一週間の猶予があったので普段よりはデッキらしいデッキを持ちこんだつもりである。


グリクシス交易所

４　鞭打ち炎
３　黒の太陽の頂点
３　喉首狙い
３　墓掘りの檻
３　虚無の呪文爆弾
３　マイコシンスの水源
３　胆液の水源
１　転倒の磁石
３　清純のタリスマン
４　交易所
３　ファイレクシアの変形者
２　ワームとぐろエンジン
３　ボーラスの工作員テゼレット
４　ファイレクシアの核
２　埋没した廃墟
４　竜髑髏の山頂
４　水没した地下墓地
１　島
３　山
５　沼


１　虚無の呪文爆弾
１　墓掘りの檻
１　転倒の磁石
１　殴打頭蓋
１　ワームとぐろエンジン
２　精神隷属機
３　困窮
１　破滅の刃
１　黒の太陽の頂点
２　死の支配の呪い
１　ボーラスの工作員テゼレット


なぜこのようなデッキが生まれたかの経緯を簡単に。

今の環境において、墓掘りの檻はどのデッキにもある程度の働きをしてくれるカードだと考えた。
デルバーの瞬唱はただの瞬足生物になり下がり、ゾンビの殻は無駄牌になってゲラルフや墓所這いといったゾンビ軍団が復活することを許さない。
ステロイドの絡み根や緑頂点も封じ込め、コントロールの白タイタンにすら効くカードである。これをソリューションと呼ばずになんとよぶ。

しかし当然ながら墓掘りの檻はアドバンテージを取れないし、複数枚引くと弱いのが気にかかる。そこをカバーするのがGamedayでも使った交易所であり、テゼレットであると考えた。

交易所を使う時点で水源などのセットパーツは決まっていく。墓掘りの檻というカードは瞬唱には強いが、ルーンパイクには弱い。勢いは弱まったとはいえ、虫が多くいることは容易に想像できたので黒ボムは３枚採用した。
トラフトを除去できる枠は10枚。黒頂点、鞭打ち炎、変形者。トラフトを除去できるかが勝負のカギでもあるのでこれは過剰でもないだろう。

虫以外のデッキに対しても墓掘りの檻を張ってから除去を連打するゲームになり得るので喉首狙いも含めてたくさん除去をとった。
除去で場をしのげば交易所が回り出し、ワームとぐろをぐるぐるするまでの時間を稼いでくれる。
精神隷属機は強いという話は聞いていたのだが、どうも実戦経験のなさから強さをイマイチ自分自身で納得できず今回は使わないことにした。

前日にタイヨーやefa達と回した感じ、デッキ相性は対デルバーは微有利。デルバーに圧倒的な強さを誇るわけではないが、戦いやすい感じはした。
他のビートとかに関しては回してないが有利だろう。サイド合わせて４枚の黒頂点と４枚の鞭打ち炎のレシピを見せただけで自動的に投了してくれてもいいものだ。
ちなみに太陽拳系の白タイタンデッキに対しては非常に有利である。

環境のほぼすべてのデッキに関して脳内で有利がつくこの交易所デッキ。環境最後の大きな大会にソリューションとして捧げよう。これが僕の下したスタンダードの結論だ。

それではレポいってみよう。


１回戦　　青白ミッドレンジ

①思考掃きで落ちた幻影の像達は黒ボムで処理。天使はまとめて黒頂点で葬り去り、交易所回り始めたところで相手が勝てないと悟り投了。

②似たような展開で順調に進めていくも相手のミミックバットに苦しめられる。こっちの変形者もバットになって、相手が白タイタン、こっちがワーム刻印してグダグダ。壮絶なプレミスを連発するもライフありすぎて引き分け。


２回戦　　４色コントロール

①死の支配の呪いを張って黒タイタン。変形者こねくり回してなんとか処理しきったところに追加されるカーン。テゼレットを駆使してカーンをつぶしたところに現れるグリセルブランド。変形者引っ張って相討ちしたところに再び光臨する黒タイタン。さすがに力尽きて負け。

②テゼレット出して、相手の身代り二枚は鞭打ち炎でさばいてテゼのアド勝ちを狙うプラン。身代り二枚を鞭打ち炎でさばくプラン？何言ってんの俺…。
鞭打ち炎撃ったところで心折れて、悲しみに包まれた黒頂点も否認されたところで投了。一回戦かなり長引いてるせいもあって時間なかったしどっちにしろ勝てないとはいえ萎えた。


３回戦　　青白デルバー

①鞭打ち炎と黒頂点で相手の生物を封殺。自分のトラフト救うためにベイパースナッグ撃たせて、ワーム処理できなさそうな所に出していって相手投了。

②デルバー連打でこちらの黒頂点は否認されてライフ相当詰められる。そのあとも赤白剣をベースに瞬唱とかに殴られて負け。

③黒い土地引ければ黒頂点で流せる場で延々と無色土地を引き続けて負け。

１－２Drop！！

これが現実である。
僕のために暑い中レッドブルを買ってきてくれたタイヨー君には申し訳ないがこれが現実だ。

環境の最後に捧げた脳内ソリューションは特にいいところもなく散って行ったのであった。


とまぁごまかしているが簡単に言えば惨敗である。あまり偉そうなことは言えないのは重々承知でここからは自分の中での交易所デッキに対する感想を少し。

交易所というカードは今まさに注目され始めているカードだ。
公式でも取り上げられていたし、実際PTQにも使ってる人は僕含めて何人かいた。

個人的にたった一週間とはいえ交易所デッキを回してみて、大会に出てみて思うのは交易所は構築の最前線で活躍するにはあと一歩カードパワーが及ばないのではないかということだ。もちろん僕の今回のデッキに改良の余地があるのは間違いないが、それを差し引いても第一線で活躍するには何かが足りない気がする。

そもそも交易所は、マイコロス先生も言っていたが殴られないPWである。これは事実だ。
ただ能力がどれもイマイチなのだ。ジェイスやテゼのように何もないところからアドを生み出し続けることはできないし、ギデオンのように戦場を駆け抜けるダメージ元となることもない。何より最終奥義がない。
ワームとぐろやマインドスレイバーのような他の何かが引ければ話は別だが、それも無い状況だと時間を稼ぐことしかできない。ライフを詰められている状態ではライフを得る能力を起動しなければいけない時もあり、置物をサクってドローを進められないこともある。

環境のトップにデルバーがいるというのもその一因になるかもしれない。
結局主流は天使型であり、デルバーの戦力は瞬唱以外が飛行だ。
本来交易所のヤギを出す動きは非常に強い。一回パンチを受けてでもいいからヤギを出し、ブロックだけしてサクる動きが可能だからだ。
しかしデルバー相手にヤギは無力であり、仮にトラフトを除去するための変形者を回収しようとヤギを出したとしても、それはハンドに腐っていたガットショットにいい仕事をさせてしまうことに繋がるだけだ。

もうひとつ弱点を挙げるならクロックを作り出せないところか。これはPWに弱いことを意味し、いつまでたっても勝負を決められないことにも繋がっている。

２回戦でカーンを出されたり、Gamedayでゾンビにリリアナを出されて痛感したことであるが、交易所と除去だけ抱えたハンドはPWに異様に弱い。交易所だけではクロックが形成できず相手の最終奥義発動を指をくわえて見ているだけになりかねない。僕はテゼレットでこの危機はうまく脱したがデッキの弱点であることは間違いないだろう。
それと(これは前々からみんなが指摘していたことであるが)勝負を決めきれない。デッキの構成上水源みたいな弱いカードが入りすぎててお互いトップから降ってくる勝負になった時に有効牌が少ない。そうこうしているうちに余裕のあるライフも削られ、交易所のライフゲインモードを起動しなければいけなくなってしまうのだ。


とまあ色々僕が使って感じた弱点を挙げてみた。
交易所は環境や相棒に恵まれてないかもしれない。交易所が大きな場で結果を残し、メタの一角にはいりこむにはまた別のアプローチが必要だろう。

このカードは耐えるカードだ。というよりは時間を稼ぐというべきか。
今の環境には時間を稼いだ先に見える到達点がない。かつての根本原理のようなカードが。ワームとぐろは出した瞬間勝ちではない(勝ちの時もあるが)。
僕はひそかにニコル・ボラスやカーンなどはいいのではないかと思った。フィニッシュとしては強いカードだし、PWに対しても強くなる。

僕はまた数カ月ギャザに触ることはないと思うが、交易所デッキがどのように進化していくのか楽しみだ。
隷属機の強さを俺は試せなかったし、除去兼火力という観点からマイコロスさんが推奨していたかがり火も強いと思う。
脳内ではあるがニコルボラスなどのPWをフィニッシュに添えるのもありかと思う。
そもそも色だって青白だっていけるし、エスパーカラーも有力だ。

交易所の可能性は無限大である。


ではそんなところでノシ